専門用語の解説

金融に関する用語集|任意売却で使われる難しい言葉をわかりやすく解説

ヤミ金

ヤミ金とは闇金融のことで、国や都道府県へ登録をおこなわずに貸金業を営んでいる業者のことを指す。しかし貸金業登録をしているからといってヤミ金ではないとはいい切れず、正規に登録をしていながら違法な高金利で貸付をおこなう業者も闇金融として定義されている。ヤミ金業者は主に多重債務者や自己破産者等の正式な金融機関から融資を受けることができなくなっている可能性が高い人をターゲットにしており、多様な手口で勧誘をおこなっているため、注意が必要である。

利息制限法

法外な高利から債務者を保護するという観点で制定された消費賃借上の利息の上限を定めた法律のことである。利息法と略されることもある。利息制限法の金利を超えても刑事罰はないが、もうひとつの法律である「出資法」には設けられており、出資法の上限を超えた金利で貸付をおこなった場合、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金等が科される。

グレーゾーン

グレーゾーン金利とは、平成22年6月18日に施行された貸金業法及び出資法改正前に存在した、利息制限法と出資法の上限金利の差にあたる部分のことを指す。出資法の金利を適用するには一定の条件を満たすことが必要であるが、利息制限法の上限金利を超えても罰則はないことから、これまで多くの消費者金融がグレーゾーン金利での貸付をおこなっていた。平成18年に最高裁判所がグレーゾーン金利を認めないとする判決を下し、それを受けて「過払い金」の返還を求める動きが広まることとなった。

出資法

出資法とは「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」の通称で、貸金業者等を規制することを目的とした、出資金の受け入れや浮貸、金利について等を取り締まる法律である。出資法に違反する利息の契約や、違反する利息を受け取った場合、懲役刑を含む刑事罰が科される。貸金業者の金利を規制する法律には、出資法の他にもうひとつ「利息制限法」という法律があるが、こちらには罰則がない。

任意整理

任意整理とは裁判所等の公的機関を使わず、債権者と私的に交渉することで、借金の減額や利息のカット等を決め、和解を求めていく手続きのことである。公的機関を通さないため債権者は交渉に応じる義務はなく、債務者本人が任意整理の交渉をしても対応されないケースが多い。そのため任意整理は弁護士や司法書士等の専門家に相談し、進めていくことが望ましい。

過払い金

過払い金とはサラ金・高利貸し(利息制限法の定める利率を超えている)から借入れをした借主が、本来なら借入金の返済が終了しているのに返済を続けたため払いすぎた金銭のことである。消費者金融業者、闇金等、出資法5条2項所定の年29.2%を超えないグレーゾーン金利等から借り入れと返済を継続した場合に起こり得る事態である。とっくに借金は返しているのに一度サラ金に手を出してしまうと抜け出すのが困難になるのはこのためである。債権者は簡単に過払いを返還しないので裁判所や弁護士、司法書士に相談をすることが必要である。

債務超過

債務超過とは資産の総額を、債務者の負債の総額が超過することである。債務超過をオーバーローンともいう。不動産取引において、住宅ローン残高が土地や建物等の担保物件の時価を上回っている場合を債務超過という。資産を売却したとしても返済が困難な状態であり、一般的には破産手続き開始をおこなうことになる。任意売却によって債務超過であっても物件を処分することができる。

民事再生

民事再生とは債務整理手続きのひとつである。自分の財産等は残し、借金を減額する方法が民事再生である。減額後の借金を完済できれば住宅ローン以外を返済する義務は免除される。民事再生(個人)では借金を原則5分の1まで減らしその後無利息で返済できる手続きである。民事再生の利点は住宅等高額財産を維持しつつ借金を減らすことができる点にある。個人のみを対象にした手続きが個人民事再生である。法人の民事再生もあるが監督委員の同意、債権者集会、担保権者との協議等手続きが複雑である。

個人再生手続

個人再生手続とは民事再生のことである。毎月お給料がもらえる人で、住宅ローンを除いた借金の金額が3000万円以下なら借金を5分の1にした上で3年で分割返済すれば残額の5分の4を免除するという手続きである。要は高価な住宅等を手放すことなく借金を減らすことができる再生措置。小規模個人再生手続、給与所得者等再生手続、住宅ローンに関する特則から個人再生手続は構成されている。

小規模個人再生手続

小規模個人再生手続は債務整理の方法のひとつである。将来、継続的かつ安定した収入を得る見込みがあり、無担保債権が5000万円以下の個人債務者が、再生計画案(原則3年間)どおりに返済を履行することにより、再生計画に盛り込まれなかったそれ以外の債務を免除できる手続きである。小規模個人再生手続は小規模の個人事業者も対象としている。小規模個人再生の方が給与所得者等再生よりも債権額等の利点が多いため、小規模個人再生手続を利用するのが一般的である。

給与所得者再生

給与所得者再生は債務整理の方法のひとつである。個人再生においては小規模個人再生と給与所得者等再生のふたつが用意されている。給与所得者等再生はサラリーマン等サラリーを将来的に安定して得られる個人債務者で無担保債権が5000万円以下の場合、再生計画案の再生債権を3年間で返済することでそれ以外の借金が免除になる。小規模個人再生と大まかな流れは違わないが小規模個人再生を利用するのが一般的である。これは、給与所得者等再生よりも小規模個人再生の方が返済額が少なくなるためである。

免責決定

免責決定とは破産手続きが終わったあとに、破産者が残債務の弁済責任を免除されることを認可する裁判所の決定のことである。免責決定がおこなわれると債務者は債権者に債務返済の法的義務が消滅する。破産申立をし破産宣告を受けただけでは借金は白紙にはならず、免責決定を受けることによってはじめて借金がゼロになる。自己破産をする最終目的はこの免責決定といえる。

再生計画

再生計画は民事再生手続における内容である。民事再生法は、2000年4月1日から施行された再建型手続きの基本法であり、債権者の経済生活の再生を図ることが目的である。再生計画案においては再生債権の権利変更等を定めている。再生債務者は債権届出期間の満了後に裁判所の定めた期日までに再生計画案を提出しなければならず、提出されない場合は再生手続きが廃止される恐れがある。

破産管財人

破産手続開始決定がされた場合に裁判所が選任する弁護士が破産管財人である。破産管財人は債務者の財産の管理・調査・評価・換価・処分をおこない、債権者に債権額に応じた配当手続きをおこなう。破産管財人が選任されると、債務者は財産の管理処分権を失うことになり、債務者は裁判所の許可なくしては引っ越しするのは不可能になる。破産管財人が債権者に配当をおこなう手続きを管財事件という。

リボルビング払い

リボルビング払いとは、未払い代金に対し返済回数を限定せず、毎月一定の金額を支払う分割払いの方式のことである。「リボ払い」と略されることが多く、大きく分けて「定額方式」「定率方式」「残高スライド方式」の3種類の支払方法がある。月々の支払いを一定にすることができるため家計の管理がしやすいことがメリットだが、毎月の返済額が変わらないため、無計画に利用すると支払い残高が増え続け返済が困難になる恐れがある。

支払督促

支払督促とは裁判所から督促状を出してもらう制度のことである。お金を貸したのに返してくれない場合等において支払督促を裁判所から債務者に送ってもらえる。債務者がなかなか払ってくれない、債務者が裁判をする気はない、申し立てする側に勝算がありそうな場合等は支払督促という手段が向くといえるが、どんなケースでも訴訟になることはあるので一概には言い切れない。不動産関係では滞納賃料、滞納管理費等で支払督促をおこなうことが多い。

仮執行宣言

仮執行宣言とは裁判所での判決が確定する前に勝訴する側が不利にならないよう、すでに出されている支払督促に対してただちに強制執行をしてもいいというものである。支払督促に仮執行宣言が付与された場合は債権者は強制執行の申し立てをすることが可能になる。支払督促、仮執行宣言、強制執行という流れになる。仮執行宣言付支払督促がおこなわれてもなお支払いをしない債務者に対しては強制執行がおこなわれる。

仮差押え

仮差押、ともいう。債務者がローン返済をできなくなった場合、債権者からの申し立てにより裁判所が債務者の財産を差押え金銭に換えて債権者に配当をおこなう。住宅ローンの滞納により債権者から申し立てを受けた裁判所は競売をはじめる旨と不動産の差押えを宣言する。抵当権等の担保がない場合の金銭債権のケースでは民事訴訟手続きにより強制執行まで時間があるため不動産に対して仮差押えがおこなわれることがある。差押えから競売までには期間があるのでその間に任意売却をおこなうことは可能だが、競売の直前になると間に合わないリスクがあるので差押えを受けたらすぐに任意売却なりの行動にうつることが望ましい。

多重債務

多重債務とは借金を繰り返し、複数の消費者金融からお金を借りている状態である。借金のための借金を繰り返し、利息の支払いも増幅し結局単独では解決できない状態に陥る。弁護士等の力を借りて債務整理することが必要であり、裁判所を介さないで当事者で話し合う任意整理と、裁判所による特定調停、民事再生法、破産等の方法により解決される。任意売却により競売よりも高い価格で不動産を売却する可能性があるので債務者は債務の残額を縮小することができるメリットがある。

ブラックリスト

ブラックリストとは一般的に警戒対象の人物や団体の一覧表のことである。金融業界におけるブラックリストは存在せず、信用情報機関に事故情報が登録されている状況を「ブラック情報」「ブラックリスト」と呼ぶ。ブラックリストに載ると、その期間は新たに借入をすることができなくなるが、一定期間を過ぎると登録は削除される。金融業者の合併によってブラックリストが共有されることもある。

信用情報

信用情報とは個人における年収、住宅情報、勤務先属性情報、ローン、公共料金等の支払い情報等のことをいう。信用情報は日本信用情報機構(JICC)等において閲覧することができる。信用情報はクレジットカード等を作るときの審査基準となり、銀行・カード会社・消費者金融が参考にする情報である。つまり、当人がちゃんと支払い能力があるかどうかを調べるための情報である。

財産開示手続

裁判所が債務者に財産内容を開示するように命じる制度が財産開示手続である。債務者の全財産を公開(財産目録の提出)させることによって本当に支払い能力がないのかを見る。財産開示手続は民事執行法の改正によって平成16年から始まった制度である。しかしながら財産開示手続には実効性が乏しく、開示しなかった場合も過料の制裁がおこなわれるのみで法的に罰されるわけではないという問題点がある。

催告の抗弁権

催告の抗弁権とは債権者から保証人に対して保証債務の履行請求があった際に、「まずは主たる債務者に請求するように」主張を保証人ができる権利のことである。債務者の破産、債務者が行方不明、連帯保証の場合は催告の抗弁権は認められない。この催告の抗弁権より強い権利が催告の抗弁権である。保証人になることがあるのならば知っておいた方がいい権利であるといえる。

検索の抗弁権

民法上の抗弁権とは相手の請求権に対して拒否することのできる権利である。検索の抗弁権は債権者が債務者に貸したお金を保証人に請求してきた場合に、主たる債務者に弁済の資力があることを証明して請求を拒否できる権利のことである。催告の抗弁権よりも強い効力を持つ。つまり、債務者にはまだ財産があるので、保証人よりも先に債務者の方を差押えるように主張することができる権利である。連帯保証人に関してはこの検索の抗弁権は認められていない。

日掛金融業者(ひかけきんゆうぎょうしゃ)

日掛金融業者(ひかけきんゆうぎょうしゃ)とは日賦(にっぷ)貸金業者の通称のことであり、小規模事業者に対して融資し1日単位で金利を算出して集金をおこなう業者のことである。日掛金融業者は物品販売業・サービス業・物品製造業等を対象に年54・75%の利息を取ることが認められている。日掛金融業者から借りてしまった場合は毎日がローン返済に追われることになる。平成12年12月31日以前は?109.5%という金利だったため、100万円借りると月に10万近くの利息がついていたことになる。

約束手形

約束手形とは手形の支払人が受取人及び受取人が指図をした人に対し、手形に記載された金額を記載された期日に支払うことを約束した手形のことである。手形の支払人を振出人といい、受取人のことを名宛人と呼ぶ。期日がくることで手形を現金化することができる。小切手と手形は大きく違い、小切手はあくまでも現金の代わりに過ぎない。一方で手形は信用になり、手形を作成した時点で現金がなくても信用力で支払うことができるものである。

小切手

小切手は現金支払いの代わりであり、信用機能は付随しない。多額の現金を取り扱う場合には盗難や犯罪の恐れがあるので、額面を記載した小切手を代わりに支払いとする場合が多い。取引先に小切手を渡すことを「小切手を振り出す」といい、小切手を振り出した会社を振出人という。小切手を受け取った人を受取人といい、会社の取引先の銀行のことを支払人という。小切手は支払委託証券であり、小切手を振り出すには、銀行と当座勘定取引の契約を結ぶ必要がある。

為替手形

為替手形とは有価証券のひとつである。略称は為手(ためて)であり、振出人、受取人、支払人の三者による取引が為替手形ではおこなわれる。振出人と支払人が同一の場合は自己宛為替手形と呼ばれる。支払期日・支払金額・支払場所・支払人等が明示された証書(証券)であり、手形取引によって発生する債権・債務は、受取手形勘定という資産勘定と、支払手形勘定という負債勘定を用いて処理する。つまり、手形金額を受け取る権利を所有した場合には、受取手形勘定の借方(その権利の消滅は貸方)に、逆に手形金額を支払う義務を負った場合には、支払手形勘定の貸方(その義務の消滅は借方)に当該金額の記入をおこなう。手形は、振出形態の違いにより約束手形と為替手形に区分される。

手形訴訟

手形・小切手等の金銭の支払いを請求する訴訟のことを手形訴訟という。通常訴訟に比べて簡単で迅速に処理をおこなうことができる。手形訴訟にするか、通常訴訟にするかは申し立てをする人が自由に選択することができる。また、手形訴訟を通常の訴訟手続きに移行することができる。その際、被告の承諾は不要である。なお、いったん通常の訴訟に移行した場合、撤回して手形訴訟に戻すことができない。判決に対する不服申し立ては異議申し立てのみが可能である。

保証契約

保証契約とは債権者と保証人との間の契約のことである。債務者が支払えなかった場合に保証契約が適用され、債権者は返済が滞った場合に保証人に対して全額請求する権利がある。この場合、催告の抗弁権を主張することができるが、ただし連帯保証人に関してはこれらの抗弁権は認められていない。これより強い検索の抗弁権は債権者が債務者に貸したお金を保証人に請求してきた場合に、主たる債務者に弁済の資力があることを証明して請求を拒否できる権利のことである。

根保証契約

根保証契約とは債務を限度なく保証することである。身元保証契約、賃貸借契約の保証も根保証契約になる。普通は保証する期間を決めている限りは、期間内であれば借入限度額の内では何度でも借り入れと返済を繰り返すことができる。連帯保証人の一種であり、保証人が債務者と連帯して保証する。完済したからといって保証人をやめることはできないので要注意であり、例えば期間が満了した時点でまだ債務が残っている場合は連帯保証人である義務が発生する。

一部保証

保証人制度には債務の全額ではなく一部の返済責任がある一部保証がある。たとえば500万円の債務について300万円だけを保証する等が一部保証である。しかしながら、根保証契約をしている場合はこの限りではないので気をつけなくてはならない。

貸金業法

貸金業法とは、貸金業者が業務の適正運営の確保や、資金需要者の利益保護をおこなうことを目的として、1983(昭和58)年の11月に施行された法律のことである。事業登録、業務に関する諸規制、貸金業協会や社団法人全国貸金業協会連合会の設立、貸金業務取扱主任者を選任等が定められている。なお、この法律には利息制限法の制限を超えてしまった金利の任意の弁済を有効にする「みなし弁済」規定というものがあったが、2006(平成18)年の12月に改正がおこなわれ廃止された。

与信(よしん)

与信とは、金銭の貸し付けをおこなったり、クレジットカードの発行をおこなうことにより、取引をする相手方に融資や融資枠等の信用を与えることである。与信は主に、その人の「返済資質(Character)」、「返済能力(Capacity)」、「返済担保(Capital)」の3つで評価されており頭文字から3Cとも呼ばれている。住宅ローンの場合は長期的で高額な返済となるため、「担保」が最重要視されることが多い。

商工ローン

商工ローンとは、ノンバンクが中小の零細企業に対しておこなう融資の形態のひとつである。担保をとりつつ、連帯保証人もつける、という貸借契約をとられている。年20%台と金利も高く、過剰融資等悪質な融資が多いといわれることが多いため注意が必要である。商工ローンの融資が社会問題化したことがあるため、貸金業規制法が改正され取り立て行為の規制強化、保証人に対する書面交付の義務付け等が追加された。売掛債権担保ローン、フリーキャッシング、ビジネスローン、商業手形割引、不動産担保ローン等がこれにあたる。

借地借家法

借地借家法とは、借地権(建物を所有することを目的としている土地賃借権および地上権)の存続している期間および効力、建物賃貸借契約の更新、効力等について特別な定めをおこなうとともに、借地条件についての変更等の裁判手続について必要な事項が定められている法律である。他から独立しており、排他的に占有使用することが可能となっている場合のみ、たとえ建物の一部であったとしても借家権の対象になるため注意が必要である。

定期借地権

定期借地権とは、期間を定めて契約をおこない、期間が満了してしまった場合において、その時点からの契約更新が全く認められていない借地権のことである。したがって期間が満了してしまうと、どんな理由があろうとも借地人は否応なしに退去しなければならない。一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権、事業用借地権と3つの種類が存在しており、それぞれに違った条件が存在し、契約成立のためにそれらの要件を守らなければならない。

原状回復義務

原状回復義務とは、賃貸等の部屋や建物等の借主が、契約が終了となった時に借用していた目的物を、契約が締結したときの状態に戻して貸主に返還しなければならない義務のことである。借主は、日常生活における通常の使用によってできた住居の損耗(カーペット、壁紙等のしみ、汚れ等)については原則として原状回復義務を負う必要はないが、故意・過失によってできた損耗の場合は原状回復義務を負わなければならない。

経年変化

経年変化とは、時間が経過するに従って生じてくる住居の損耗のことである。例えば、畳や障子、壁が日照等の自然的要因で変色、劣化してしまうような場合のことをいう。部屋や建物の借主は、経年変化によって損耗してしまったものについては原則として原状回復義務を負わない。ただし、故意、過失によって生じた損耗については経年変化の対象にはならないため、部屋や建物の借主は原状回復義務を負うことになるため注意が必要である。

立退き料

立退き料とは、借地・借家契約の契約において、貸主側の一方的な都合によって契約を解除しようとしたり、契約の更新を拒絶する場合に発生するものである。これにより、貸主は契約の解除、または契約の更新を拒絶するために借主に対して金銭を支払う必要がある。例えば、老朽化による建替等は正当な理由に思えるが、建替による付加価値を高めるため、入居者を募集しやすくしようのというのが主な理由の場合が多いため、貸主側の都合で、借主が損害を出してまで立ち退きに応じる必要はないため注意が必要である。

リバース・モーゲージ

リバース・モーゲージとは、持ち家等を担保にして、地方自治体や金融機関等から定期的、あるいは一時的に生活資金を融資してもらい、持ち主の死亡後にその担保とされていた物件の売却をおこない融資の返済にあてるという金融制度のことである。自宅等の資産は持っているが所持している現金の少ない高齢者にとって、年金のかわりとして活用できるという利点があるが、日本ではほとんど実施された例が存在しておらず、知名度の低いものとなっている。

譲渡担保

譲渡担保とは、債務の履行を担保することを目的として、担保目的物の所有権等を債権者に移転することによって弁済を強制でおこない、弁済がない場合においてはその目的物から優先的に弁済を受け取ることが可能になっている担保物権のことである。慣習法上の担保物権として認められてはいるが、民法上には規定されていない。なお、不動産を譲渡担保に入れてしまった場合、事実上その不動産で融資を受けることが不可能になってしまうため注意が必要である。

仮登記担保

仮登記担保とは、金銭債務の履行を担保するために、債務が履行されない場合は、担保目的物の所有権を筆頭として、その他すべての権利を債権者に移転すること等を目的としておこなわれた代物弁済の予約、停止条件付代物弁済契約、その他の契約等であり、その契約による権利について仮登録または仮登記の可能なものの総称である。仮登記担保については、仮登記担保法という仮登記担保契約に関する法律によって規定がされている。

所有権留保

所有権留保とは、売買代金の完済がなされる時点まで、買主に目的物の所有権を移転をおこなわず、売主のもとに留めておくことである。売買代金債権を担保するための手段として使用される。民法上には規定がされていないが、割賦販売等ではもちいられている。具体例としては、クレジットカードによる商品購入、自動車の割賦販売が挙げられる。割賦払いによる支払いを確実なものとするために、所有権留保がもちいられる場合がほとんどである。

みなし弁済

みなし弁済とは、債務者が利息制限法1条1項に定める利息である年利15~20%を超えた状態で、業者に対して任意の利息の支払いをおこなった場合において、その支払いが貸金業の規制等に関する法律(貸金業法)43条各号に該当している場合には、民事上では無効となっているはずの利息制限法超過部分の支払いにおいて、例外として有効な利息の弁済とみなすことである。2006(平成18)年12月の改正により廃止された。

債権譲渡

債権譲渡とは、債権の内容を新たに変えることを全くせずに、再建の債権者のみを変更することができる契約のことである。債権は、法令で譲渡が禁止されている特別な場合等を除いて、譲渡は原則として可能となっている。ただし、債務者への通知または債務者の承諾がされない場合だと債権譲渡を債務者に対抗することができず、その通知、または承諾に確定日付が存在しないと、債務者以外の第三者に対抗することができないため注意が必要である。

債権放棄

債権放棄とは、多額の負債を抱えてしまい経営することが困難に陥ってしまった企業に対しておこなわれる、融資元である金融機関がその再建を支援することを目的に、債権の一部を放棄をおこない債務の弁済をあきらめることである。債権者は、催促を何度もおこなったが回収することが不可能であったという証拠を税務署に対して証明する必要があるため、内容証明や配達証明で通知する。もし、回収が可能なのに債権放棄をおこなうと、寄付金とみなされることがあるため注意が必要である。

更新料

更新料とは、借地契約や借家契約において、契約更新をおこなう際に借地人または借家人から、地主・家主に対して交付される金銭のことである。特に法律に規定がなされているわけではないが、あくまで契約に基づいた上で支払われているものとして解されている。大都市やその近郊でも、建物の賃貸借において更新料を支払う場合が多く見られるようになってきている。しかし、上述のように法律上の定めがなく、特に一般化しているともいえないだけに、裁判によって更新料の支払いについて争われる事案もかなり増えてきている。

予約申込金

予約申込金とは、不動産の売買等において購入を検討したいと考えている物件が存在する場合に、買主が自己の優先権を保全することを目的等として不動産業者に交付する金銭のことである。ただし、この申込金が授受されただけでは契約が成立するというわけではないため、契約を成立させるためには買主による明確な購入をするという意思の表示が必要となってくる。建物や部屋を借りようとして交付する場合におこなわれることがある。どちらも契約が成立しない場合があることを頭に入れておかねばならない。

証約手付

証約手付とは、建物や土地等の不動産の売買契約が成立した際の証拠として授受される手付のことである。この手付は証約手付としての性質も持っている。売買契約等が成立がなされるまでにはいろいろな交渉段階が存在しており、場合によってはどの時点で契約の成立が確定したのかが一見して明確でないという事態が考えられるため、きちんと契約の成立を証明するために必要なものとなっている。ただし、日本においては、手付とは原則として解約手付となっているため注意が必要である。

住宅性能評価書

住宅性能評価書とは、住宅の性能等を一律の基準により表示・評価するために作られたもので、「住宅の品質確保の促進等に関する法律?(品確法)?」?に基づいて、国の登録を受けた第三者機関が、住宅の品質・性能等について検査をおこない、基準に達すると認められた場合にのみ交付される書面のことである。設計段階において交付される設計住宅性能評価書と、完成段階において交付される建設住宅性能評価書の2種類が存在している。

賃貸借契約

賃貸借契約とは、貸主が借主にある物の使用収益をさせ、これに対して借主が貸主に賃料を支払うことを約束する契約のことである。また、目的物そのものを返還する必要があるため、賃借人は消費貸借のように目的物を消費してしまうことも不可能である。例を挙げると住居の賃貸借がそうである。レンタカー等もこれに含まれる。ただし、住居の賃貸借においては、借地借家法という借主を保護するための法律によって規制が強化されている。

転貸借契約

転貸借契約とは、賃借人が、賃借物を全く無関係の第三者に賃貸(転貸)して、その使用収益させる契約のことである。いわゆる又貸しと呼ばれるものである。他人の物を賃貸借する行為自体は、他人物賃貸借といい、法律上は一応有効とされている。そのため、転貸借も法的に有効な契約となっている。ただし、賃貸借契約は当事者間の信頼関係に基づいた上での契約のため、賃貸人の承諾なしに賃借人が転貸をおこなった場合、賃貸人は賃貸借契約を解除することが可能となっている。

リース契約

リース契約とは、利用者の代わりにリース会社が機械等の物品の購入をおこない、利用者に一定の期間有料で貸し出しをおこなうことを内容とする契約のことである。主に、産業機械、工作機械等といった高額な機械や、パソコン等の情報通信機器といった技術進歩の速い機械の導入に利用される場合が多い。設備資金導入の資金調達を目的としているファイナンス・リース契約と、機械の賃貸借を目的としているオペレーティング・リース契約に大別されている。

法定重利

法定重利とは、弁済期が到来した利息を元本の中に組み入れてしまい、さらにこれに利息をつけること(重利)も法律上で認められている利息のことである。民法405条では、利息の支払いを1年分以上延滞した場合においてのみ、債権者が何度も催告をおこなっても、債務者が利息を支払うことが不可能であると認められたとき、債権者はこれを元本に組み入れることが可能になるとしている。非常に迂遠な手続きをおこなうため、現在の経済実務では、契約等で複利計算を定めるのが一般的となっており、手続きを定めることの存在意義は薄い。

法定利息

法定利息とは、利息を生じる債権において、当事者間で利率を定めていないときに適用される利率で算出された利息のことである。つまり、利息の取決めをしていないときであっても、法律によって勝手に利息が発生してしまう場合のことである。民事法定利率は年5%、商事法定利率は年6%となっている。法定利息が発生する債権は、少なくとも民法上では限定されている。 代表的なものを挙げると、悪意の場合の不当利得返還請求権である(民法704条)。

質権

質権とは、債務の履行を担保するために、債権者の占有下に担保目的物等を置くことによって弁済を強制させ、それでも弁済がない場合には、その目的物から他の債権者に優先して弁済を受けることが可能となる担保物権のことである。不動産、動産だけではなく、債権であっても目的物とすることが可能になっている。債務者、または第三者が質物について処分権限を有していない場合においても、債権者が善意無過失で質物を受け取った場合、即時取得となり質権が有効に成立となる。

有価証券

有価証券とは、財産権を表示する証券のことを指し、その権利の移転もしくは行使の際に証券が必要なもののことである。株券・債券・手形・小切手・倉庫証券・船荷証券・貨物引換証・商品券の類、プリペイドカード等もこれにあたる。刑法、金融商品取引法(旧証券取引法)、刑法、民事訴訟法、法人税法、民事執行法等においてそれぞれ当該法律の目的により異なる意義で用いられる。民事訴訟法、民事執行法、法人税法等において各当該法律の目的により異なった意義で用いられている。

ノンリコースローン

ノンリコースローンとは、ローン等の返済においての原資となる範囲に限定を加える融資の方法のひとつであり、日本語では非遡及融資とも呼ばれる。通常は責任財産ということになる原資からのキャッシュフローを返済原資とすることで、その範囲以上の返済義務を負うことをなくすことが可能となる。一般的には不動産分野での利用が多いが、それ以外の場合でも比較的に安定したキャッシュフローが期待できる動産等ならばノンリコースローンが設定されることがある。

リスケジューリング

リスケジューリングとは、返済が困難になった場合において、金融機関への借入条件の変更(減額)をすることである。例を挙げると、月額支払額を減額、支払期限の延長をおこなう等である。これをおこなった場合、銀行からの格付けは下がり、プロパー融資は当然として、保証協会付きの融資等においても新規融資は困難になってしまうであろうとされている。中小企業の場合だと、本人のみだと説得される場合が多いため、弁護士を通して事情を説明することで理解を得るのが有効である。

 




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株式会社アースコンサルティングオフィス
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大阪・東京にある不動産コンサルティング会社。代表は女性。不動産コンサルタントという中立な立場で、専門知識のない方にもわかりやすく不動産問題の解決策をご提案しています。主な分野は住宅ローン滞納、リースバック、離婚、共有持分、相続トラブル解決など。 いつでもお気軽にご相談ください。無料相談受付中。