「老後資金のためにリバースモーゲージを申し込んだのに審査に通らなかった」
近年、このようなご相談が増えています。
リバースモーゲージは、自宅に住み続けながら資金を借りられる便利な制度ですが、
- 担保評価
- 物件の立地
- 物件種別
- 相続人の同意
などの条件があり、利用できないケースも少なくありません。
しかし、リバースモーゲージが利用できなくても諦める必要はありません。同じく住み続けながら資金を確保できる方法として「リースバック」という選択肢があります。
この記事では、
- リバースモーゲージの審査に落ちる理由
- リースバックとの違い
- それぞれ向いている人
- 実際の相談事例
- 失敗しないための注意点
について、不動産トラブル解決の専門家がわかりやすく解説します。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、自宅を担保として金融機関から融資を受ける仕組みです。契約者が亡くなった後、自宅を売却し、その売却代金で借入金を返済します。
高齢者の老後資金対策として活用されていますが、金融機関ごとに条件が異なり、利用できる人は限定されます。
リバースモーゲージの審査に落ちる主な理由
① 担保評価額が想定より低い
多くの金融機関では市場価格よりも低い評価額で融資限度額を算定します。
市場価格3,000万円の不動産でも、実際の融資可能額は1,500万円〜2,100万円程度になることがあります。そのため希望額に届かず利用できないケースがあります。
② マンションは対象外になる場合がある
リバースモーゲージは土地価値を重視する商品が多く、マンションは対象外になることがあります。
③ 地方の物件は審査が厳しい
将来的な換価性を重視するため、
- 郊外
- 地方都市
- 流通性が低いエリア
では利用できないケースがあります。
④ 相続人全員の同意が必要な場合がある
相続人との意見がまとまらず、契約できないケースも少なくありません。
リースバックとは?
リースバックとは、自宅を売却して現金化し、その後は賃貸契約を結ぶことで住み続ける仕組みです。
所有権は買主へ移転しますが、
- 引越し不要
- まとまった資金を確保できる
- 将来的な買戻しが可能な場合がある
という特徴があります。
リバースモーゲージとリースバックの違いを比較
リバースモーゲージとリースバックは、どちらも「住み続けながら資金を確保する方法」ですが、仕組みは大きく異なります。
どちらが自分に合っているか、一目でわかる比較表を作成しました。
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比較項目 |
リバースモーゲージ |
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仕組み |
自宅を担保にした「借入」 |
自宅の「売却」と「賃貸」 |
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手に入る資金 |
市場価値の50%〜70%(極度額) |
市場価値の70%〜90%(売却代金) |
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毎月の支払い |
利息のみ(元本は死亡時一括) |
家賃(賃借料) |
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物件の所有権 |
自分のまま |
買主(運営会社など)へ移転 |
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審査の厳しさ |
非常に厳しい(立地・年齢等) |
比較的柔軟(不動産価値重視) |
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対象物件 |
主に都市部の戸建て |
マンション・地方物件も相談可 |
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買い戻し |
基本的に不可 |
可能(契約条件による) |
リバースモーゲージが向いている人
- 所有権を維持したい方
- 都市部の戸建てを所有している方
- 相続人の理解が得られている方
- 大きな資金を必要としていない方
リースバックが向いている人
- まとまった資金が必要な方
- マンションを所有している方
- 地方の不動産を所有している方
- リバースモーゲージの審査に落ちた方
- 将来の買戻しも検討したい方
実際の相談事例①|リバースモーゲージの審査に落ちたケース
ご相談内容
大阪府・70代女性。老後資金として1,500万円程度を確保したいと考え、リバースモーゲージを検討。しかしマンションだったため対象外となりました。
解決方法
リースバックを活用。住み慣れた自宅に住み続けながら老後資金を確保することができました。
担当者コメント
マンションの場合、リバースモーゲージが利用できないケースがあります。その場合はリースバックも比較検討することが重要です。
実際の相談事例②|リースバックで老後資金を確保したケース
ご相談内容
兵庫県・60代男性。事業資金と老後資金を準備したいとのご相談。
問題点
- 銀行融資が難しい
- 引越しは避けたい
解決方法
リースバックを活用し、自宅を売却。住み続けながらまとまった資金を確保できました。
結果
- 老後資金の確保
- リフォーム費用の捻出
- 住環境の維持
を実現できました。
実際の相談事例③|弁護士と連携して解決したケース
ご相談内容
京都府・70代男性。相続人が複数おり、自宅の扱いについて家族間で意見が対立していました。
問題点
- 相続人間の意見対立
- 老後資金不足
- 不動産処分方法が決まらない
解決方法
提携弁護士と連携し、相続人との調整を実施。最終的にリースバックを活用し、住居と老後資金の両方を確保しました。
リースバックの注意点
リースバックは非常に有効な仕組みですが、契約前に確認すべきポイントがあります。
家賃設定は適正か
売却価格だけでなく、将来の家賃負担も重要です。
買戻し条件は明確か
将来的な買戻しを希望する場合は契約内容を十分確認しましょう。
契約期間は十分か
長期間住み続けることを希望する場合は、賃貸借契約の内容を確認する必要があります。
失敗事例|契約内容を十分確認しなかったケース
リースバック契約後に家賃負担が想定より大きくなり、数年後に住み続けることが難しくなったケースがあります。
売却価格だけで判断せず、
- 家賃
- 契約期間
- 更新条件
- 買戻し条件
まで確認することが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. リバースモーゲージとリースバックはどちらがお得ですか?
状況によって異なります。
所有権を維持したい方はリバースモーゲージ、まとまった資金が必要な方はリースバックが向いています。
Q. リースバック後もずっと住めますか?
契約内容によります。
事前に契約期間や更新条件を確認しましょう。
Q. リースバックすると固定資産税はどうなりますか?
所有権移転後は買主が負担するケースが一般的です。
Q. 子どもに家を残したい場合は?
買戻し条件を設定できる場合があります。
Q. マンションでもリースバックは利用できますか?
利用できるケースが多くあります。
Q. 地方の不動産でも相談できますか?
地域によりますが、対応可能なケースもあります。
まとめ
リバースモーゲージは有効な制度ですが、
- 審査が厳しい
- マンションが対象外になる
- 希望額に届かない
といった理由で利用できないケースがあります。
しかし、その場合でもリースバックという選択肢があります。大切なのは、「どちらが良いか」ではなく、「ご自身の状況にどちらが適しているか」を見極めることです。
当相談室では、リバースモーゲージとリースバックの両方を比較しながら、お客様に最適な解決方法をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。

神田加奈
株式会社アースコンサルティングオフィス 代表取締役
一般社団法人不動産あんしん相談室 代表理事
・不動産トラブル相談実績多数
・任意売却・競売・リースバック・相続不動産問題に対応
・全国の弁護士ネットワークと連携
・「全国の不動産トラブルを解決し、人々を笑顔にする」を理念に活動








