住宅ローンとカードローンを両方払えないとき、「家を守るために住宅ローンだけを優先すればよい」とは一概にいえません。カードローンを放置して裁判や差押えに進めば、給与・預金だけでなく、自宅が強制執行の対象になる可能性もあるからです。
反対に、カードローンへ返済するため住宅ローンを滞納すれば、抵当権を持つ金融機関による競売へ進むおそれがあります。重要なのは、借入れの種類だけで優先順位を決めることではなく、届いている通知、法的期限、生活維持に必要な支出、住宅ローン残高、不動産価格を同時に確認することです。
結論|一方を選んで放置せず、期限と生活への影響から対応する
最初に行うことは、新たな借入れではありません。次の順で状況を整理します。
- 裁判所、金融機関、債権回収会社から届いた書類を並べる
- 受領日と回答・支払期限を確認する
- 住居、食費、光熱費など生活維持に必要な支出を確保する
- すべての借入残高と月額返済を一覧にする
- 住宅ローンの金融機関と、借金問題を扱う弁護士等へ相談する
- 自宅の査定額と住宅ローン残高を比較する
裁判所から支払督促が届いている場合、受領後2週間という重要な期間があります。返済先の優先順位を考える前に、書類を持って弁護士等へ相談してください。
出典:裁判所「支払督促」
最初に作る「返済・通知一覧」
| 確認項目 | 住宅ローン | カードローン等 |
|---|---|---|
| 債権者名 | 金融機関・保証会社 | 銀行・貸金業者・債権回収会社 |
| 残高 | 残高証明・返済予定表で確認 | 会員画面・明細・請求書で確認 |
| 滞納回数・期間 | いつからか | いつからか |
| 届いた書類 | 督促、一括請求、競売関係書類など | 督促、一括請求、支払督促、訴状など |
| 次の期限 | 書面記載の日 | 書面記載の日・裁判上の期限 |
| 保証人等 | 連帯債務者・連帯保証人 | 保証人の有無 |
「何となく住宅ローンを優先する」のではなく、期限切れによって重大な不利益が生じる書類がないかを先に確認します。
住宅ローンを放置した場合の主なリスク
住宅ローンには自宅へ抵当権が設定されているのが通常です。滞納が続くと、督促、期限の利益喪失、一括請求、保証会社による代位弁済などを経て、担保不動産競売へ進む可能性があります。
ただし、滞納後の時期は契約や金融機関によって異なります。「〇回までは安全」という共通基準はありません。返済が難しいと分かった段階で、金融機関へ相談することが重要です。
カードローンを放置した場合の主なリスク
カードローンは無担保でも、債権者が判決や仮執行宣言付支払督促などを取得すれば、給与、預金、不動産への強制執行を申し立てる可能性があります。
したがって、住宅ローンだけを払い、カードローンの裁判所書類を無視することも安全ではありません。裁判所は、強制競売を、債務者の不動産を差し押さえて売却し、債権者へ分配する手続と説明しています。
出典:裁判所「民事執行」
状況別の相談順序
| 現在の状況 | 最初の相談先 | 同時に確認すること |
|---|---|---|
| まだ滞納前 | 各金融機関 | 家計見直し、返済条件 |
| 返済遅延・督促段階 | 金融機関、弁護士等 | 債務全体、返済可能額 |
| 支払督促・訴状が届いた | 弁護士等を最優先 | 受領日、提出期限 |
| 住宅ローン一括請求 | 金融機関、任意売却対応会社 | 査定額、残高、売却期限 |
| 自宅へ差押え・競売開始決定 | 弁護士等と不動産会社へ並行相談 | 登記、債権者、入札までの日程 |
金融庁は、多重債務の相談先として財務局、法テラス、弁護士会、日本司法書士会連合会、日本貸金業協会などを案内しています。
自宅を残せるか判断する5つの数字
- 住宅ローン残高
- 自宅の現在査定額
- カードローン等の総残高
- 毎月の手取り収入と生活費
- 今後継続できる住居費
査定額が住宅ローン残高を上回るか下回るかによって、通常売却、任意売却、リースバックなどの可能性が変わります。住み続けることを希望する場合も、現在の住宅ローン額ではなく、売却後に発生する家賃を継続できるかを確認します。
避けたい5つの行動
- 別のカードローンで返済する
- 裁判所の封筒を開けずに放置する
- 家族へ説明せず返済を続ける
- 差押え回避だけを目的に安易な名義変更をする
- 査定や残高確認をせず「家を残せる」と決めつける
選択肢の比較
| 選択肢 | 自宅 | 主な確認事項 |
|---|---|---|
| 返済条件の相談 | 維持できる可能性 | 今後の収入で継続返済できるか |
| 個人再生等 | 条件により維持の可能性 | 弁護士等による要件確認 |
| 通常売却 | 手放す | 売却代金でローン等を整理できるか |
| 任意売却 | 手放す | 抵当権者等の同意 |
| リースバック | 売却後に賃借 | 買取価格、家賃、契約期間、差押解除 |
よくある質問
家を守るため、住宅ローンだけ払えばよいですか?
一概にはいえません。カードローンの裁判手続を放置すれば、給与・預金・不動産への強制執行に進む可能性があります。書類と期限を確認して専門家へ相談してください。
返済のために新しいローンを借りてもよいですか?
返済原資が改善しないまま借入れを増やすと、問題を先送りする可能性があります。まず債務と家計を一覧化してください。
住宅ローンの金融機関へ相談するとすぐ競売になりますか?
相談しただけで直ちに競売になるとは限りません。対応は契約や状況によりますが、連絡を避けるより早く相談することが重要です。
自宅を売ればカードローンも返せますか?
売却価格から住宅ローン、売却費用などを差し引いて資金が残るかによります。査定と残高確認が必要です。
誰に相談すればよいですか?
借金の整理や裁判対応は弁護士等、自宅の査定や売却方法は不動産会社が主な相談先です。両方の問題がある場合は並行して相談します。
まとめ
住宅ローンとカードローンを両方払えないとき、借入れの名前だけで優先順位を決めるのは危険です。届いた書類と期限、生活維持、自宅の資産状況を確認し、法律面と不動産面を分けて相談してください。
不動産あんしん相談室では、自宅の査定、任意売却、リースバックなど不動産面の選択肢を整理します。支払督促や債務整理など法律判断が必要な場合は、連携する専門家への案内が可能です。
裁判所から支払督促や訴状が届いたら、封筒を放置しないでください。支払督促は受け取ってから2週間以内に督促異議を申し立てなければ、債権者が仮執行宣言を申し立て、強制執行へ進める可能性があります。訴状には答弁書の提出期限と裁判期日が記載されています。
ただし、慌てて債権者へ約束したり、根拠なく異議を申し立てたりするのも適切とは限りません。まず書類名、受領日、請求内容を確認し、弁護士等へ相談します。自宅を所有している場合は、同時に不動産価値と住宅ローン残高も確認しましょう。
不動産のお悩みLINE無料相談実施中
当相談室では、LINEでの無料相談を実施しております
※氏名および地域名を公表いただける方のみ
お電話の場合は30分無料、その後30分毎に5,000円(税別)で対応可
(料金は先払いとなります。また土日祝はLINE相談のみ)
無料相談内でご満足いただけた場合は、口コミ投稿をお願いしております
LINEでお気軽にご相談いただける体制を整えておりますので、1人で悩まず、ぜひ一度不動産あんしん相談室までご相談ください。
電話:0120-619-099(通話料無料、土日祝不可)
メール:お問い合わせフォーム
LINE:不動産あんしん相談室「LINE」お友達登録













