「スルガ銀行の不正融資」が、少し前に話題になりましたね。
実はこの話、不動産投資家にとっては決して無視できないニュース。
特にスルガ銀行から融資を受けている方や、サブリース契約をしている方はぜひご一読ください。
スルガ銀行による不正とは?
事の発端となったのは、「かぼちゃの馬車」というシェアハウスのサブリース事業をしていたスマートデイズ社の破綻。
スマートデイズに融資していたのが、スルガ銀行でした。
さらにスルガ銀行は、シェアハウスのオーナーにも積極的に融資していました。
そしてスマートデイズの破綻により発覚したのが、スマートデイズ、シェアハウスオーナー、両者に対するスルガ銀行による融資に不正があったということなんです。
不正の内容は、担保評価の水増しとオーナーの預金通帳の改ざんです。
要は、本来は融資できるような状況にない事業や投資家に対して、不正に融資をしていたということ。
スマートデイズは無理をして借入れした融資額を元手に事業を拡大していきましたが、結果としてシェアハウスの空室率は増加。
オーナーに対して、サブリース契約に基づく「賃料保証」ができなくなり、最終的には破綻しました。
経営者であるスマートデイズの責任はあるものの、不正に融資していたスルガ銀行の責任も大きいとされています。
しかもこの一件はスルガ銀行の不正の一旦でしかなく、第三者機関の調査によりシェアハウス事業の不正融資は1兆円規模にも及ぶことが発覚。
一般の不動産投資家への高金利かつ審査の甘い融資においても問題視されています。
「スルガ破綻」する不動産投資家が急増中!
スルガ銀行による不正は、決して他人事ではありません。
スルガ銀行の不正によって破綻してしまう不動産投資家が、いま増えつつあるんです。
破綻するケース①サブリース会社の不払いや倒産
スルガ銀行が融資していたサブリース業者は、スマートデイズだけではありません。
- ガヤルド
- サクトインベストメントパートナーズ
- ゴールドゲイン
これらは現在、「被害者の会」などもあるサブリース会社。
融資をしていたのは、スルガ銀行だとされています。
被害の内容は、「家賃保証が2年で打ち切られた」「アパートの建築が進んでいない」「連絡が取れない」など。
サブリース契約とは、建物の建設や家賃保証など、経営と収入に関わる全てをサブリース業者に依存するということ。
サブリース業者が不払いや倒産などしてしまうと、当然ながら賃料収入は得られなくなり、高額なローンだけが残ってしまいます。
破綻するケース②ローンが返済できない
スルガ銀行は元々、静岡の都市銀行でした。
しかし、次の点から不動産投資家を中心に人気が高まり、全国展開していった銀行です。
- 審査が甘い
- 審査期間が短い
- 耐用年数を超える期間でもローンを組める
- フルローンも可能
投資家にとって、非常に好都合な銀行だったんですね。
ただ金利は、個人投資家向けのアパートローンで4%以上と、非常に高く設定されていました。
昨今は、空前の不動産投資ブームといってもいい時代です。
サラリーマンが副業として投資したり、相続税対策としても不動産投資したりする方が増えています。
しかし不動産投資は、従来までだれでも気軽にできるものではなかったんですね。
それはローン審査が厳しかったから、というのが理由の1つです。
そこに現れたのが、ローン審査の甘いスルガ銀行。
ただやはり「身の丈に合わない」「審査が甘い」という融資は、賃貸経営を始めてから徐々に投資家の首を絞めていくもの。
- 返済額のほとんどが金利に充てられる
- 安易に賃貸経営を始めてしまい、空室率が高く経営がままならない
このような状態に陥り、経営破綻してしまうケースが多くなるのです。
ローンの返済が滞れば「競売」は避けられない
- サブリース会社による家賃保証がなくなってしまった
- 高金利のローンが辛くなってきた
- そもそも身の丈に合っていない融資額だった
このような状況に陥ると、まずローンの返済が滞ってしまいますよね。
ローンの返済が一定期間続くと、ローンを借り入れている金融機関は抵当権を行使します。
金融機関などの債権者が、ローンを組むときに該当物件に設定する権利のこと。
債務者によるローン返済が滞った場合、債権者は抵当権を行使することにより物件を強制的に競売にかけることができる。
つまり、ローンの返済が滞ると債務者がなにもしなければ競売を避けることはできないということです。
競売は裁判所が主導しておこなうものなので、債務者は落札価格や落札時期の希望を出すことはできません。
落札価格は相場価格の半値になってしまうことがあるにも関わらず、残った債務については債務者に一括返済を求められます。
そのため競売になってしまうと、自己破産に追い込まれる債務者も少なくありません。
ただし、競売を阻止できる救済策があることをご存知ですか?
競売を回避するには任意売却
競売を阻止するための唯一ともいえる手段は、任意売却です。
任意売却と競売の違いは以下の通り。
- 相場に近い金額で売れる
- 引渡し時期などはある程度考慮される
- 残った債務は無理のない返済計画を立てることも可能
ご覧のとおり、競売と比較するとまさに雲泥の差。
しかし、競売で落札者が決まってしまうと、任意売却を選択することはできません。
大事なのは、早め早めに動き出すことです。
- 住宅ローンが滞ってしまった
- 債権者から督促状がきた
このような段階で対処を考えるのではなく、例えば「スルガ銀行に融資を受けているけど大丈夫かな?」「サブリース契約をしているから不安だ」という段階で適切な機関に相談すれば、無理なく任意売却を選択することが可能です。
まとめ
一連の「スルガ銀行被害」は、スルガ銀行の不正やずさんな営業によるものが大きいです。
しかし、ローン選択やサブリース契約をしたのは、間違いなくあなた。
そしてあなたを救済できるのもあなたしかいません。
今の状況が苦しい、あるいは不安であれば、まずはご相談ください。
問題の早期発見と早期解決こそが、あなたを救うためには必要です。
当相談室では無料相談窓口0120-619-099を設けておりますので、ぜひご利用ください。