インターネットを検索すると、リースバックや任意売却のメリットばかり強調されていると感じることはありませんか。不動産処分のために2つの方法を比較検討するためには、マイナス面も参考にしたいですよね。
自分には任意売却とリースバックのどちらが合っているか?
正しい選択をするために知っておきたい失敗例を解説します。
不動産処分の2つの方法!任意売却とリースバック
まずは「任意売却」と「リースバック」についておさらいしましょう。
任意売却とは?
任意売却は、「住宅ローンの残っている不動産を任意で売却する方法」です。売り手は不動産の売却代金で住宅ローンの返済をします。不動産処分と住宅ローンの返済が一気にできるところがメリットです。
リースバックとは?
リースバックは、「これからも住み続ける(借りる)という約束をした上で不動産を売却する方法」です。
「売却+家を借りる」という契約を同時に結ぶところにリースバックの特徴があります。
- 売却によりまとまったお金が手に入る
- 売却後も引っ越しの必要なく、家に住み続けられる
この2つがリースバックの主なメリットです。
またリースバックでは、家の買い戻し契約を結ぶこともできます。「一時的にお金が必要。でも、思い出の詰まった家だから取り戻したい」というニーズを満たすことも可能です。
知っておきたい任意売却とリースバックの失敗例3つ
任意売却とリースバックには、それぞれ特徴とメリットがあります。
- 住宅ローンの残っている不動産を処分したい
- これからも家に住み続けたい
事情や目的に合わせて方法を選べば、通常の不動産売却では対応できないニーズを満たすことも。
ただ、方法選びは重要です。方法を間違えてしまうと、予想外のデメリットを被る可能性があります。
失敗例①任意売却したのに住宅ローンが残ってしまった
任意売却をしても住宅ローンが残ってしまったAさんの失敗例です。
Aさんは住宅ローンの返済に悩んでいました。住宅ローン残金は2,000万円。
不動産会社に相談すると、任意売却で解決できると言われました。Aさんは大喜びですぐに任意売却を決意。しかし、任意売却が済んでから「オーバーローン」という大問題が!
Aさんの不動産は1,000万円でしか売れませんでした。不動産の売却金額を返済に充てても、住宅ローンが1,000万円も残ります。「売却金額より住宅ローン残金が多い(オーバーローン)」状態です。
Aさんは不動産を失い、住宅ローンも解決できませんでした。
- 任意売却の前に不動産の詳細な見積を取得する
- 任意売却のほかに適した方法はないか検討すべきだった
- 任意売却はオーバーローン状態の不動産処分には向かない
オーバーローンは、任意売却で特に多い失敗です。任意売却をする前によく確認し、必ず不動産会社に査定をしてもらいましょう。
失敗例②家を買い戻したかったのに任意売却を選んでしまった
Bさんは住宅兼事業所の処分を検討していました。不動産処分では、後で買い戻しできる方法もあるらしいと耳にしたことがあります。不動産を事業にも使っていたため「買い戻ししたい」と考えていました。
不動産会社からは任意売却を勧められました。Bさんは不動産会社に任せるかたちで任意売却をしました。後日、家の買い戻しができないと知り「失敗した」と後悔する結果に…。
- 不動産会社にニーズを伝える
- 任意売却とリースバックのメリットとデメリットを比較検討する
不動産処分の目的やニーズによって適した方法が変わってきます。ニーズをしっかり伝えることが重要です。ニーズを伝える時は、専門用語を使わなくても大丈夫。担当と話しながら、不動産処分に求めるものを明確にしていきましょう。
失敗例③任意売却したいのに銀行を説得できなかった
Cさんは離婚を機に住宅ローンの残ったマイホームを処分することに。不動産会社と話し合って任意売却を進めることになったのですが、住宅ローンの貸し手(銀行)が任意売却に同意してくれませんでした。何とか説得しようとしたのですが…銀行の同意は得られず、任意売却はできませんでした。
- 銀行は絶対に任意売却に同意してくれるわけではない
- 専門的な知識を持ったパートナーに説得を支援してもらうとスムーズに
銀行は任意売却でローンを回収できるか、厳しい目でチェックします。任意売却の実績を持つ不動産会社や、専門知識を持つ士業の支援があれば安心です。
弁護士などの専門家がパートナー!失敗しない不動産処分のためにもまずは相談を
失敗しないために最も大切なことは「不動産処分の目的に合わせて適切な方法を選ぶこと」です。
適切な方法を選ぶためには専門知識が必要になります。リースバックが合っているのか。任意売却で悩みごとの解決ができるのか。個人で判断するのは難しいことです。
当社は弁護士などの専門家をパートナーにしています。法律や不動産の専門知識が必要なケースでもサポートが可能です。
- 方法選びで失敗したくない
- 任意売却とリースバックのどちらにするか迷っている
- 目的に合った方法が分からない
このような悩みを抱えている人は、悩みを整理しながら方法を探すことも可能です。お気軽に相談してくださいね。