離婚に伴い、夫名義の自宅や住宅ローンをどのように処理するかは、多くの夫婦にとって重要な問題です。特に、妻がそのまま家に住み続けたい場合、名義変更や住宅ローンの引き継ぎについて事前にしっかりと考えたいところ。
本記事では、名義変更の重要性や具体的な手続き、さらに残債次第ではパート収入（年収150万円程度）でも住宅ローンを引き継ぐことができる可能性について詳しく解説します。
1. 離婚後の名義変更とは？
1-1. 「不動産名義」の変更
離婚後に、夫名義の自宅をどうするかは大きな問題になります。 夫婦共有の財産として扱われる自宅は財産分与の対象となり、妻がその家に住み続ける場合には名義を夫から妻に変更したいというご要望は非常に多いです。
不動産の名義を変更することで、所有権を明確に妻に移すことができ、これにより法的にも家の所有者が妻に移ります。
1-2. 「住宅ローン名義」の変更も必要な理由
不動産の名義を妻に移しても、ローンの支払い義務が夫に残ると、将来的にトラブルが発生する可能性があります。
離婚後は夫の経済状況が悪くなるケースも多く、このようなリスクを防ぐためにも、不動産の名義変更とともに住宅ローンの名義も変更することが大切です。
2. 住宅ローンを妻名義にするメリット
2-1. 自分の名義にすることで安定した生活を確保
住宅ローンを自分の名義に変更することで、経済的な負担は増えたとしても、離婚後の生活に見通しがつくようになるでしょう。夫名義の家に住んでいる場合、自分が家を所有しているわけではないため「返済が滞らないだろうか」「突然売却したいと言い出さないだろうか」という不安がつきまとうという声をお客様からもよく聞いています。
名義変更を行い、妻自身が住宅ローンを引き継ぐことで、夫頼りの返済にハラハラすることなく、将来的に家を売却する場合やリフォームを行う際にも自分だけの決断でスムーズに対応できるようになります。
2-2. 残債次第ではパート収入でもローンが可能なケース
住宅ローンを妻名義に変更する場合、重要なのは返済能力です。銀行は「ローンを完済できるかどうか」を審査するため、収入や信用情報は非常に大切なポイントとなります。
一般的に、収入や職業、過去の借入実績が審査基準となりますが、実は残債の額次第では、妻の収入がパート程度（年収150万円程度）でもローンを組める場合があることをご存知でしょうか。
住宅ローンの残債が少ない場合、毎月の返済額も応じて低くなります。そのため、給料が高くなくても、十分に返済できると判断されることがあるのです。
したがって「正社員じゃないから」「年収が低いから」と諦めず、まずは可能性を持って相談することが大切です。
3. ローンの名義変更に必要な書類と手続き
3-1.必要書類
住宅ローンの名義変更を進める際には、いくつかの書類が必要になります。
主な書類は以下の通りです。
- 離婚協議書または離婚調停の証明書
- 財産分与の合意書
- 新たにローンを組むための収入証明書（源泉徴収票や納税証明書）
- その他、銀行が指定する書類
これらの書類を準備した上で、銀行に提出し審査を受けます。
審査が通過すれば、正式に妻名義での住宅ローン契約が成立します。
3-2. 不動産登記の変更手続き
名義変更が完了した後は、不動産登記の変更手続きも行います。これにより、法的に妻が自宅の所有者となります。 登記の変更は法務局で行いますが、司法書士に依頼するとスムーズです。
とはいえ、これらの慣れないやり取りを忙しい日々の中で行うことは、日常に支障をきたす可能性もあります。
住宅ローンの名義変更や登記変更には一定の費用がかかりますが、もう２度と行わないであろう複雑な手続きに時間をかけるよりも、不動産会社など実績豊富なプロに任せて滞りなく済ませる方が賢明と言えるでしょう。
弊社ではお客様にアドバイスをして終わりではなく、これらのややこしい手続きを一括でサポートすることも可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
4. 住宅ローンの名義変更時にかかる費用
住宅ローンの名義を変更する際には、いくつかの費用がかかります。主な費用としては、以下のようなものがあります。
- 登録免許税（家の固定資産税評価額の2%）
- 司法書士の手数料
- 銀行手数料
- 仲介手数料
- ローン斡旋手数料 など
目安としては、だいたい売買代金の1割が必要です。
5. 名義変更が難しいケースとその対処法
妻が住宅ローンを引き継ぐ際に、返済能力が不足していると判断されると、名義変更が認められません。 特に収入が少ない場合や、過去にクレジットの延滞がある場合には、審査に通らない可能性が高くなります。
その場合の対処法としては、以下の選択肢があります。
- 共同名義にする：妻単独では審査が通らない場合、親族などを共同名義人としてローンを組むことが可能
- 住宅ローンの借り換え：別の金融機関での借り換えを検討し、より柔軟な審査条件を探すことも一つの方法
- 頭金を借りる：両親など知り合いから頭金を借り、名義変更の資金を確保
- 慰謝料や財産分与：離婚を機に受け取る慰謝料や財産分与を充てることも一つの選択肢となる
6. まとめ：名義変更で安定した生活を実現するために
離婚後、夫名義の自宅に住み続けたい場合、妻への名義変更は安定した生活を実現するために重要な手続きです。 住宅ローンの残債次第では、年収150万円程度のパート収入でもローンを組める可能性がありますので、まずは当相談室へご連絡いただき、適切な手続きを進めていきましょう。
将来的なリスクを回避し、安心して新しい生活をスタートさせるためにも、まずは現状をお聞かせください。
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