そんな悩みを抱えている方へ、今回は「不動産の共有持分を解消する4つの方法」をお伝えします。
むずかしい手続きもなく、平等性があるように感じる「共有持分」ですが、離婚や売却など想定していなかった事態が起こったときに、大きなトラブルを招くことも。
ベストな解決策を見つけて、事前にトラブルを回避しましょう!
- 売却:一般的で最もおすすめの方法
- 分割:土地を売却したくない人向け
- 交換:他の土地を持っている人向け
- 贈与:相続人同士の関係が良好な方向け
①売却:最もおすすめの方法
共有持分を解消する手段として、もっともわかりやすく一般的な方法は「売却」です。
売却価格を相続人数で割るだけなので、シンプルかつ誰が見ても納得のいく方法でしょう。
しかし、売却には2つの注意点があります。
【注意点①】売却には共有者全員の同意が必要
不動産を売却するには、共有者全員の同意が必要です。
よって共有者の中に1人でも反対する者がいたら、その物件を売却することはできません。
逆に全員が売却に納得しているのであれば、②以降の手段を見ずとも「売却」を選択するのが1番の方法でしょう。
【注意点②】自分の持分のみであれば同意なしで売却できる
ただし、同意がなくても売却できる場合があります。
それは自分の持分のみを売却すること。
仮に相続で3兄弟が1つの不動産を共有した場合、1/3は自分の持分です。
よって、その1/3は自分の権利なので、共有者の同意なしで売却することができます。
▼下記の記事で詳しく解説しています
買取先は主に不動産会社が多いでしょう。
当相談室でも共有持分のみの買取をおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。
②分割:土地を売却したくない人向け
共有名義の場合、1つの土地をみんなで共有しているため、どの部分が誰のものという明確な所有権がありません。
そこで、共有している土地を所有者ごとに特定の所有権を区分をする「分割」という方法があります。
ここで注意しなければいけないのは、分割後のそれぞれの土地について面積比は関係ありません。
土地は必ずしも同じ形をしていないため、あくまでも価格を考慮します。
それぞれの価格が同一であれば税金もかからないため、土地を手放したくないけど共有は解消したいという人におすすめです。
③交換:他に土地を持っている人向け
他に土地を持っている人は「交換」という手段もあります。
仮にAさんとBさんが土地①を共有しており、Aさんは土地②も単独で所有しているとしましょう。
ここでAさんが「交換の特例」を使って、土地②をBさんへ。
代わりに土地①のBさんの持分を取得すれば、土地①②ともにそれぞれ単独の所有権になります。
一般的に土地を売却した場合は「譲渡税」がかかります。
しかし、「交換の特例」という条件を満たせば譲渡税がかかりません。
④贈与:相続人同士の関係が良好な人向け
相続人同士の関係が良好であれば、どちらかに贈与するという手段もありでしょう。
共有名義のまま置いておくデメリットを考えると、単独名義にして置いた方が良いのは一目瞭然です。
ただここで問題になるのは「贈与税」の負担。
贈与の対象が少額であれば問題ありませんが、高額になればなるほど、税金も多くかかるので要注意です。
解説策として、年度を分けて数年かけて贈与することも可能ですが、節税になるか重税になるかはそのときの土地価格次第であるため、一概に相続税の節税対策になるとは言い切れません。
対象が賃貸アパートやマンションであるなど、状況によってもベストな選択肢は違ってきますので、まずは無料相談でお客様の状況をお聞かせください。
【まとめ】共有持分を解消する4つの方法
「共有名義にしてしまったから仕方ないか…」と諦めている方も多いのですが、多少の手間がかかっても単独所有にしておくに越したことはありません。
お客様の状況によってベストな解決策は異なりますが、①の売却であればほとんどの方が対象となるでしょう。
- 売却:一般的で最もおすすめの方法
- 分割:土地を売却したくない人向け
- 交換:他の土地を持っている人向け
- 贈与:相続人同士の関係が良好な方向け
ただし、共有持分の買取には専門的な知識と経験が必要です。
「今の状況に対して適切なアドバイスがほしい」「誰に相談すればいいかわからない」とお困りの場合は、ぜひ当相談室の無料相談をご利用ください。